日常生活において作業活動への参加能力は、人々の病気や障害、環境因子に影響されると考えられています。作業療法士は、「作業」を用いて健康の促進や維持、日常生活活動への参加を支援する専門職です。ここで示す「作業」とは、広い意味で生活を営む患者様にとって目的ある全ての活動を示しています。
岡南病院での作業療法の流れ
1.アセスメント
作業療法は、患者様への初期アセスメントから始まり、定期的アセスメントを繰り返します。この過程により、患者様と日常生活活動の問題点を確認し合います。
具体的なアセスメント方法としては、面接やご家族との相談、医学的に標準化された検査方法「AMPS(運動と行程技能)、AAD(障害の認知)、BI(日常生活活動技能)、MMSE(簡易知能検査)など」を手技として用います。
2.治療・活動計画
アセスメントに基づき短期目標や長期目標を提案し、患者様の回復段階や習慣、役割、ライフスタイル、環境に応じた治療計画が作成されます。
3.治療・活動
精神医学と老人医学の治療では個別的な治療もありますが、一般的に集団グループに着目した治療を行っています。現在行なっているプログラムには患者様の興味関心を呼び起こす目的で「日常生活活動、絵画、手工芸、レクリエーション、仕事関連活動」などがあり、また身体機能維持(心肺機能、関節の動き、基礎体力)の目的として「体操プログラム」を提供しています。そして認知機能面へのアプローチとして、看護師、心理士、作業療法士の共同による「学習療法」を行っています。
これらのプログラムを包括的に提供することで健康の促進や維持、日常生活活動への参加に寄与すると考えています。
4.チームワーク
岡南病院の使命は、作業療法士は医療チーム(医学、看護学、栄養学、薬学、臨床心理学、社会福祉学、作業療法学)の一員として適切なサービスを患者様に提供し続けることです。私たちは、医療チームの連携こそが「ケアの質」の生命線であると考えています。
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